自治会の用事などで忙しくて、
 二日間ブログをサボってしまいました。
 ゴメンナサイm(__)m

 昨日、自治会の 「 初燈(はつとう)」 が行われた。
 この初燈とは、年が明けて初めて行われる自治会の会合で、当地に江戸時代から続く 「
秋葉信仰(火伏せ)」 が形を変えて現代に残ったものである。
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【秋葉神社本宮】

 この秋葉信仰が人々の間で広がり始めたのが17世紀末頃からだといわれ、江戸時代中期には村(当地)の辻(つじ)に秋葉燈篭が建てられるように成ったと伝えられている(福田区内に11棟の後継灯篭が残っている)。
 当時は、組の代表が春野の秋葉山に登って火災除けの祈願を行い、お札を頂いて帰りそのお札を組内の秋葉堂や各戸に配布して、
組や村の無火災を祈念したという。
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【各組の辻に秋葉堂が祀られている】

 昔は 「 秋葉講 」 と言って、毎月定められた日に組の人たちが集まり、このお札を上座に祀って酒食の宴を行っていたというが、寂しいことにこの行事も時代と共に変化することに成る。
 毎月が4回/年に、やがて2回/年に、そして現在のように
1月15日前後の休日の1回/年(自治会により異なる場合がある)と成ってしまった。
 
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【拙僧の組の秋葉堂・・・コンクリートタイル貼り】

 本来 「 初燈(はつとう)」 とは、この火伏せの神に新しい年の最初の燈明をともし、組や町の平穏をみんなで祈る儀式だったのである。


 ちなみに拙僧たちの組(自治会)だが、 
 午前8時頃、当番の人が秋葉神社の分身である可睡斎(袋井市)に火伏せのお札を戴きに行き、お札を公民館に祀る。 
 午前11時に自治会員が公民館に集合。
 来た人から順番にお札にお賽銭を備えてお参りをする。
 思い思いの席に座り全員が揃ったところで自治会長の挨拶・報告等を伝える。時には協議も。
 年長者の発する乾杯の声により、当番の人たちにより準備された酒食を頂きながら歓談を始める。
 午後 1 時頃には自然解散。
 といったパターンであるが・・・
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【組により大きさや形、素材が異なる】

 
合併により市から自治会規約の制定を求められ、これにより毎年4月に自治会総会が行われるようになった。
 この総会において決算報告や議事が行われるために、以前のように初燈が重要な報告や協議の場では無くなって来ている。

 一口に言ってしまえば、
 集まって皆で食事をして解散する。・・・儀礼的な新年会の性格が強くなって来てしまったのだ。

 初燈という伝統ある地域文化が、
 また一つ消えて無く成ってしまうかも知れない。