「大将、このデカい貝は何て名前?」
 「平貝(たいらがい・タイラギとも)だよ」
 「へぇ~、原型はこんなにデカいのかぁ・・・」
 目の前のお皿の上の平貝は、それまで拙僧が持っていた印象よりもかなりデカく感じた。
 しかもお店の水槽の底に沈んでいる平貝は何度となく見たことはあるが、開いた殻の内側を見たのは初めてだったような?
 "何貝" なのか判らないわけだ。

平貝
【 拙僧たちメンバーの歳を気遣って? これなら全て “歯” には優しいね。】

 平貝と言えば、たしか北九州(九州ではタイラギという)が産地だったような・・・?
 訊けば、大将は “これは三河産です” とのこと。
 30年ほど前までは九州(有明)産が全国のシェアーを占めていたが、近年では有明周辺ではほとんど漁獲されなくなり、特に諫早湾ではここ20年以上 “休業状態” が続いているのだそうだ。
 現在では、生業(なりわい)として成り立つ漁場は三河湾播磨灘備讃瀬戸(びさんせと)伊予灘らいしか残されていないのだとか。

 さいわい当地は三河湾のお隣り。
 今のところはまだ新鮮な平貝がいただける。
 有難いことだ。

 昨夜、店に集まった拙僧たちのメンバーは4人。 
 全員同級生で今年 "介護保険証" が支給される歳。 
 そんなメンバーには、甘くて柔らかくてジューシーな食味の平貝は "👍マッチ"。 

 さすが大将、配慮してくれてるね! 優しいね! 
 あの~、お会計も、もう少し優しく・・・m(__)m