日本列島をほぼ縦断し、各地に深刻な被害をもたらした台風18号だった。
 皆さんもそうだと思うが、拙僧は台風が発生するたびにその台風の “進路予想” を注視している。
 以前は日本の気象庁が発表する “進路予想” の情報だけだったが、近年では民間の気象情報会社や海外の気象観測機関が発表する台風の “進路予想” をも知ることができるようになった。

キャプチャ
【 日本の気象情報会社 “ウェザーニュース” のTOPページ画像 】

 これら各機関が発表する “進路予想” は、当然 “おおむね似通った” ものではあるが微妙に異なっていて、この “微妙な違い” が、実は進路に当たる所に住んでいる人々の不安な気持ちに取っては、“大きな違い” なのである。
 例えば当地は海岸線に沿った町だが、“進路予想” に当たった場合には当地の西に上陸するか?東に上陸するか?で風雨の様子が大きく異なる
 西に上陸した場合には、危機感を感じるほどの強烈な雨風に見舞われるが、東に上陸した場合にはそれほどの危機感は感じない。
 しかし東に上陸しようが西に上陸しようが、台風の進路に当たった場合には “備えて守る” しかない。
 その “備えて守る” 対策と、台風を “やり過ごす” 間の危機感の大小に、“進路予想” は重要な情報となっている。

 拙僧は、自然の気象現象である台風の進路を予想するなどと言うことは、実に難しい仕事であると常々思っている。
 しかし、今回の台風18号の進路を “ほぼ正確に予想” した機関が在った。
 残念ながら日本の機関ではない。

結果比較
【 JTWCは米国の、CWBは台湾の、KMAは韓国の機関 】

 その機関は「ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)」。
 上に貼った画像の左が台風18号の実際の進路で、右がまだ台風18号が南海上にいた16日午前時点での各気象情報機関が発表した “進路予想” である。
 ECMWFの “進路予想” を見ていただくとわかるが、“ほぼ正確に予想” している。


 拙僧が、ECMWFの “進路予想” の情報を観たのは今回が初めてだった。
 今季は18号で台風は終わりにして欲しいが、今後はECMWFの “進路予想” を注視するつもりである。

 それにしても日本の気象庁とウェザーニュースには、 
 もう少し正確な予想をして欲しかったなぁ・・・。 


 だって、ECMWFってヨーロッパの機関だもの・・・。